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【化粧品OEMの原料学】なぜ「温泉水」を使う?

  • 原料・容器

「温泉水=ただの水」ではない理由

化粧品OEMの処方設計では、ベースとなる“水”をどう選ぶかが品質を左右します。 実は、温泉水を使うことで肌へのアプローチが大きく変わることをご存じでしょうか? 温泉水には、ミネラルや微量元素などの肌代謝をサポートする天然成分が含まれています。 その特性を理解して選ぶことで、差別化された処方が可能になります。

温泉水の種類とpHバランス

温泉水には、大きく分けて「酸性」と「アルカリ性」があります。

  • 酸性の温泉水(例:草津温泉)
    殺菌力が高く、皮膚トラブルのある方には刺激が強すぎることも。
    pHが低いため、肌のタンパク質を変性させ、ピリピリと刺激を感じることがあります。
  • アルカリ性の温泉水 (例:下呂温泉)
    肌触りが“ぬるっと”して、入浴後はつるんとした感触。
    ただし、アルカリ濃度が高いと角質を溶かしすぎてバリア機能を弱めるリスクもあるため、化粧品原料としてはバランス設計が重要です。

理想は弱酸性(pH6.0〜6.5)
健康な肌と同じpHで、刺激を最小限にしながら水分と油分のバランスを保ちます。  化粧品のベースとして最も安定した領域です。

化粧品に「温泉水」を配合する理由

化粧品OEMで温泉水を選ぶ企業が増えている理由は、 「単なる保湿」ではなく「ミネラル補給+肌環境の整備」を目的としているためです。

  • カルシウム・マグネシウム → 角質細胞のバランスを整える
  • ナトリウム・カリウム → 肌の水分保持機能をサポート
  • 硫黄・メタケイ酸 → 皮脂バランスの正常化・透明感UP

つまり、温泉水を使う処方は自然由来の機能性化粧水を実現できるベース技術なのです。

OEM開発の視点から

OEM開発では、原料選定=ブランドの個性。
「温泉水配合」とひとことで言っても、 どの地域の温泉水を、どんなpHで、どんな目的で使うかによって 化粧品の訴求軸がまったく異なります。

例)
エステサロン向け → 弱酸性の温泉水×セラミド配合で肌バリア集中ケア
美容医療向け → ミネラルバランス重視の温泉水×ヒト幹細胞培養液で再生成分強化

OEMなら、そのコンセプトを“成分から逆算して設計”できるのが強みです。

まとめ

温泉水は、自然の力をそのまま取り込んだ美容素材です。
肌と同じpHバランスで穏やかに作用しながら、ミネラルや微量成分が角質層にうるおいを巡らせ、水では得られない深い保湿と整肌効果をもたらします。

化粧品OEMにおける“温泉水処方”は、
単なる流行ではなく、自然科学と肌理論を融合させた次世代のスキンケア設計
素材そのものの力でブランド価値を高めるアプローチとして、今後さらに注目される分野です。

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