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番手違いで効果が変わる。化粧品の差とOEM開発のコツ

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  • OEMに関すること

化粧品OEM開発の現場では、同じ成分名でもメーカーによって特性が大きく異なることが日常茶飯事です。
「市販品の全成分をコピーすれば同じものが作れる」と考えがちですが、実際には原料メーカー違いで仕上がり・使用感・作用が変わります

原料メーカー違いで差が出る理由

分子構造、由来、産地や純度の違い

例えばガラクトミセスひとつをとっても、メーカーによって分子量や由来、発酵条件が異なります。
由来は豆乳、乳、シラカンバ樹皮、オリーブ葉などありますし、発酵も真菌、糸状菌と種類があります。同じ「ガラクトミセス発酵液」と表記されていても、化粧品に配合した際の効果は全く異なる場合があります。

番手による使用感の違い

◾️原料粉体原料の番手
粉体原料は粒子の「大きさ・形・表面処理・分散媒」によって、触り・艶・密着感・持続性が変わります。
・粒子が細かいほどしっとり密着
・球状に近い粒子は滑りがよく、膜感は粒子径が大きいほど強く出る
・粒子が大きくても形がいびつだと滑らかさが出ない

これらの違いを理解し、目的に応じて選ぶことが、OEM開発での差別化ポイントです。

◾️シリコーン(液体系)の番手
一方、シリコーン(例:ジメチコン)は液体であり、粉体とは性質が異なります。同じ表示名称でも、粘度の違いによって使用感は大きく変わります。
低粘度ジメチコンはさらっと軽く、伸びが良い
中粘度ジメチコンは程よいしっとり感、肌へのフィット感を出せる
高粘度ジメチコンは重めでコクがあり、保湿膜を作る効果

液体なので粉体のように粒子形状や表面処理の違いで調整するのではなく、粘度や揮発性の有無で使用感や仕上がりをコントロールします。この「番手の違い」を理解し、目的に合わせて選定することが、OEM開発での差別化ポイントになります。

安定性・相性の違い

安定性を無視してコピーすると、主要成分が同じ成分でもpH、溶媒、他成分との微妙な組み合わせによって、白濁、変色、分離、原料の沈殿などがみられることがあります。

OEM開発における実務ポイント

原料メーカーの選定がブランドの個性に直結
ただのコピーではなく、「どのメーカーのどの番手を使うか」を戦略的に決めることが大切です。

複数原料の組み合わせで差別化
同じ成分でも複数メーカーの原料を組み合わせることで、効果や使用感を調整可能。
例:ガラクトミセス×低分子ヒアルロン酸×特定番手のシリコンで、しっとり&サラサラの両立を実現

小ロットOEMの利点
異なる原料や番手を少量でテストできるため、テストマーケティングがしやすく、ブランド独自の質感や効果を追求できます。

まとめ

化粧品の“同じ成分”は、実は全く同じではありません。
OEM開発では、原料選定を意識することで、市販品にはない独自の使用感や機能性を作り出すことが可能です。

ウィル・グラン化粧品では、原料特性の徹底解析と最適な組み合わせによるOEM開発をサポート。
小ロット対応で試作・検証も柔軟に行えるため、ブランド独自の価値を最大化できます。

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